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ドイツのパン

Ichiro Nagata ドイツ生活の手引き 2025年06月10日

ドイツのパン


baecker wh400ユネスコの無形文化財として申請中のドイツのパン文化
ドイツ製パン組合によると,ドイツで登録申請されているパンの種類は2583種だそうです。
一般的に知られている名称だけでも300種といわれています。

ドイツ人のパンの消費はここ数年停滞気味ですが,減っているわけでもなく2019年度の総売上高は125億ユーロ(152ユーロ/1人)とみられています。ひとり当たり毎年87kgのパンを食している計算です(因みにフランスは55kg)。

パンの消費量は変わらずとも,パン屋の総数は20年前と比較すると平均3割近くも減っています。また,パン屋さんの仕事は朝が早く,楽ではないためか,パン職人になりたい若者たちの数は減っているようです。

アメリカほどではないにしろ,ドイツでも肥満の大人・子供が増えているので,ファーストフード,甘いもの,油の多い食事や肉の量を控えるようにとのキャンペーンを見かけるようになりました。
それと共にできるだけ Vollkornbrot(全粒パン)を食することを,多くの健康・栄養機関は奨励しています。90%以上の全粒または全粒粉を用いていないとVollkornbrot(全粒パン)またはSchwarzbrot(黒パン)と 名づけることは許可されていません。
しかし,黒っぽいパンが全粒パンとは限らないそうです。
それで,Vollkornbrot(全粒パン)を購入する際は,包装紙に記されている成分を確認するか,パン屋さんならば,Vollkornbrot(全粒パン)が欲しいことを伝えると確実です。

また,黒パン,全粒パンが好き,または一度ぐらい試したいという人はぜひ Pumpernickel(プンパーニッケル)にも挑戦してください。シベリアの捕虜収容所に居た人は懐かしがるかもしれないような超黒パン。粗挽きしたライ麦のみのパンなので栄養たっぷり。
100グラムのプンパーニッケルには,成人が毎日必要とされる食物繊維の3分の1が含まれ,細胞内代謝に重要なビタミン3が豊富です。

パンの分類方法はいろいろありますが,用いている材料からの分類だと・・・bread

  • Roggenmischbrot(ライ麦の黒パン: 無漂白パン,ライ麦の含有量 51-89%)
  • Vollkornbrot/Schwarzbrot(全粒粉パン)
  • Weizenmischbrot(小麦粉の無漂白パン: 小麦の含有量 51-89%)
  • Roggenbrot(ライ麦パン: ライ麦の含有量 90%以上)
  • Weizenbrot(小麦粉パン: 小麦粉の含有量 90%以上)
  • Mehrkornbrot(多種穀物パン: 最低3種類の穀物含有要)
  • Dinkelbrot(スペルト小麦粉パン)
  • Mischbrot(黒パン)
  • Haferbrot(カラス麦パン)

ドイツで一番売れているのは,Roggenmischbrot で全消費量の約4分の1,続く Vollkornbrot と Weizenmischbrot が,やや少なくても同じぐらいなので,ドイツ人の3分の2以上の人が黒っぽいパンを好んで食していることがわかります。

パン屋さんに並ぶ多くのパン。名前が分からない場合は,例えば上記のパン名と共に,"hell"(白っぽい) とか "dunkel"(茶色っぽい)または,"körnig"(穀物や種の粒入り) などの形容詞を付けると,いくつかの候補を挙げてくれると思います。
また,パンの耳は,"Kruste" または "Rinde" と呼ばれますので,固いパンの耳が苦手な場合は,柔らかいパンの耳 "weiche Kruste" とか言えば,そういうパンを差し出してくれるでしょう。

ドイツやヨーロッパでは,食パンが美味しいパン屋さんは日本人のひいきになると言われますが,ドイツ国外では,最低3種の黒パンが揃えてあるとドイツ人が気に入る店やホテルになるようです。

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ドイツのテレビ  - 連邦州が独立した番組を制作する公共放送,でも若者にとってテレビはもはやモニター?

Ichiro Nagata ドイツ生活の手引き 2025年06月10日

ドイツのメディア


fernsehen 1 w640ドイツのテレビ

ARD - ドイツ公共放送連盟

Arbeitsgemeinschaft der öffentlich-rechtlichen Rundfunkanstalten der Bundesrepublik Deutschland

ARD logo

ARD germanmap1950年に設立された公共放送局。現在,ドイツの9つの州にある放送局で制作された番組を共同番組として全国放送,または地方の番組として流しています。主な放送局は,Das Erste, EinsPlus,Einsfestival,tagesschau24,および地方独自のテレビ・ラジオ放送局です。また,公共第二放送局であるZDFと共に,3sat,Arte,Phoenix,KiKA などとコラボレーション体系を組んで協力しています。ARDはドイツ人でも第一放送局と同一視している人も多いようですが,Das Erste(第一放送局)はARDの代表放送局のひとつです。

視聴率が最も高いARDの番組は,1970年から放送され,スイスやオーストリアの共同放送局からも放映されている犯罪ドラマ "Tatort"(犯行現場の意)で,常時20%前後の視聴率で600万人以上の根強いファンがいます。Tatort が放送される時間帯は,通常は裏番組に勝ち目はありませんが,人気サッカーなどがあると負けることもあるようです。
夜のニュースも,ほとんどの放送局が独自のニュース番組を制作しているにもかかわらず,ARD/ZDF のニュース放送は高い視聴率を保っています。

www.ard.de(ARD本局)
www.ardmediathek.de (ネット視聴なので数日遅れでも見られるメディアテック)
www.daserste.de (ARDを代表する第一放送局)
www.tagesschau.de (ニュース)
www.sportschau.de (スポーツ)
www.youtube.com/user/ARD (Youtube 発信)


ZDF - ドイツ第二放送

Zweites Deutsches Fehnsehen

ZDFラインラント・プファルツ州の州都マインツを所在地とする大放送局で,約3600人が従事しています。戦後,1950年代の終わり頃,CDU(キリスト教民主同盟)のアデナウアー首相が2つ目の公共放送局を設立することを提案しました。表向きは一局では独占的になるのでよくない,という理由でしたが,恐らく政府にもっとやさしい放送を流したいというのが本音だったようです。SPD(社会党)が与党であるハンブルクとヘッセン州はアデナウアーの計画に反対して,ドイツ憲法裁判所に訴え,結果アデナウアー・テレビと呼ばれる計画は裁判で正式に却下されます。ドイツ憲法裁判所は,却下の説明にあたり,アデナウアー計画の内容だけではなく,いかに公共放送でも国の管理下に置かれるのは無線の波長や設備,経営などのハード面であって,番組内容のソフト面に対しては,完全に自由でなければならないと釘を刺します。その後,ドイツの多くの州が共同で第二放送局の設立を計画し,最終的にはドイツ全土の州が同意して1961年に正式にZDFが設立されます。

そして,今年2014年の3月,ドイツ憲法裁判所は再び,ZDF とドイツ政府の契約条項がドイツ基本法に準拠していないという判決を下します。これまで,4割以上だったドイツ政府寄りの役員を3割まで減らすこと,そして,ドイツ政府は報道内容に関して介入しないよう改めて警告が出されています。
本来,ARDとZDFは,違いを明確にしてニュースの内容や論調などを独自の方針で制作する計画だったようですが,最近は毎日のニュースのトピックスやテキストだけではなく,画像表示の方法やスタジオ設置機器,アナウンサーの構成,経済ニュースのコメント,天気予報の説明の方法など,何から何まで同じなので,同一ディレクターではなかろうかと疑いたくもなります。

これまでで最も人気の高かった番組は,1980年代の,Schwalzwaldklinik (黒い森地方の診療所の周りで起こる物語)と Das Traumschiff (豪華客船の船旅中に起こる物語)で,2千万人を超える視聴者がいました。1990年代に2千万人以上の視聴者を獲得したのは1992年放映の Wetten, dass...? で,辛うじて超えた2047万人。その後,2006年のサッカー・ワールドカップの純決勝,イタリア対ドイツ戦では2966万人を記録しています。

www.zdf.de (ZDF本局)
www.zdf.de/ZDFmediathek (ネット視聴なので数日遅れでも見られるメディアテック)
www.heute.de (ニュース)
www.zdfsport.de (スポーツ)
www.youtube.com/user/zdf (Youtube 発信)


ARTE - ヨーロッパ共同テレビ協会

Association Relative à la Télévision Européenne

arte w220 h150名称は,ヨーロッパ共同となっていますが,フランスとドイツの合同制作で,フランス語・ドイツ語の2ヶ国語放送です。1990年,当時のベルリンを含む西ドイツ10州とフランスで取り交わされた条約に基づいて1991年に設立,1992年5月30日に放送開始をしています。その数年前から,ドイツ・フランスの国境地帯で両国の人たちも多く住んでいるラインラント・プファルツ州とバーデン・ヴュルテンベルク州などが2ヶ国語放送の構想を立て,当時のヘルムート・コール首相とフランソワ・ミテラン大統領の支援によって実現したものです。本所在地はフランスのストラスブールで,国境を越えたドイツのバーデン・バーデン,そしてパリ郊外にも放送局があります。

文化を重点に置いた番組制作とされていますが,なんのなんの,時事的な問題に関してフランスとドイツの知識人がお互いの国を背景とした説明をリアルタイムで行いながら,その問題に関する質の高いドキュメンタリー短編映画を見せたり,と構成・内容共に素晴らしいものを持つ,個性的なテレビ局です。アフガニスタン戦争やイラク戦争が始まる前の時期は,ほとんどの放送局は是と否の解説をする専門家,わいわいガヤガヤの熱いけど薄いトークショーばかりでした。 ところが ARTE は,中東と欧州の歴史の流れから,原油を巡る各国の政策,黒海周辺諸国のパイプライン建設におけるアメリカの思惑,はたまたアフリカとの関連などまで,完全に中立の立場で冷静に長い解説をしてくれる番組を流していたのです。誰が悪い,何が良い,などの言葉は一切なし。納得する,分かりやすい授業のようで,いつこんな番組を準備する時間があったのだろうか,とタイムリーな重厚番組にびっくりした記憶があります。

かと思えば,古いロックブルースやジャズのドキュメンタリーやヌーヴェルヴァーグの連続映画などまで,100年単位の社会と芸術の歴史をじっくりと「見せて」くれるのには脱帽です。先日,「あぁ,ドイツにもARTEがあるの? ARTEはいいねぇ」とフランス人に言われて,なぜか知らない人と急に気が合うような気がしました。とにかく,全ての人たちを対象とした放送局はタイムリーながら表面的になりすぎ,公共放送局はなぜか道徳意識が保守的で教育的な匂いがして,視聴率稼ぎに忙しい商業放送局は,スキャンダル・お笑い・ファッション・スポーツ・セックス・犯罪映画などばかりの中で,独自の価値観で貫いた番組構成で抜きん出ているのが ARTE です。
日本と韓国でもいつかこのような・・・と,20年間願い続けています。

www.arte.tv (ARTE本局)

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ドイツの新聞  -  発行部数は落ち続けながらも,インテリ層の全国紙,庶民層のビルト紙,共にかろうじて健在

Ichiro Nagata ドイツ生活の手引き 2025年06月10日

ドイツのメディア


newspaper w640

ドイツの新聞

Zeitungen in Deutschland


ドイツは新聞の国,ドイツ人は新聞好き,といわれます。
世界で初めて日刊新聞が発行されたのもドイツです。
ライプツィッヒの印刷・出版業者,リッチュ(Timotheus Ritzsch)によって,1650年7月1日,毎日発行する "Zeitung"(新聞)という名称の印刷物が誕生しました。
ただ,世界のニュースを伝える印刷物としての新聞はストラスブール(フランス)で生まれ,カロルス(Johann Carolus)が1605年に発行を始めたのが世界初といわれています。

ところで,日本に行ったドイツ人から「日本人は読書家だねぇ。電車に乗ると多くの人たちが新聞や雑誌を読んでいる。割合的にこんなに多くの人たちはドイツにはいないよ」と日本でのびっくりぶりを報告されたことがあります。ただ,70年代のことなので最近の状況は分かりませんが・・・

それでもドイツは新聞の国

現在のドイツの日刊新聞は351紙,地方の小部数発行の1528紙を含めると,毎日1680万部が印刷されています。これらに加え,週刊誌が21誌(発行部数: 170万部),日曜版が7紙(発行部数: 290万部)あるので,14才以上の1000人に306部が渡っている計算になります。
約4400万人の人たちが毎週数回は(印刷された)新聞を読んでいますが,無料新聞などを含むローカル紙の読者はわずかながら女性が多く,逆に金を出して新聞を求める購入者は男性が少し上回っています。

因みにヨーロッパでは,2500紙,約8500万部が発行されています。
イタリア(111紙),スペイン(110紙),英国(94紙),フランス(84紙),チェコ(79紙),スウェーデン(75紙),ノルウェー(74紙),ブルガリア(61紙),フィンランド(46紙),ポーランド(35紙),デンマーク(30紙),ハンガリー(30紙),オランダ(28紙),オーストリア(15紙),アイルランド(9紙)
8300万近くの人口を考慮にいれても,やはりドイツは新聞の国といえそうです。

中年以上は紙の媒体,若者はオンライン

印刷された新聞を好んで読む層は年齢に沿って増え,50才以上では7割以上の人たちが印刷新聞を読んでいますが,20-29才では半分以下の45%,14-19才では31%なので,若者の3分の2強はオンライン新聞の購読者という結果になっています。
内容的に好まれる記事は,身近な出来事やローカルニュースが最も多い86%の読者,続いてドイツ国内の政治が67%,海外の政治が55%,スポーツが44%,文化38%,経済33%,法律・学術・技術31%という順番です。

新聞を読む平均時間は39分(週末は44分)。
男性が女性よりも若干長く,50才以上の人たちは平均47分なのに対し,14-29才では平均30分です。

信頼性の高い紙媒体の新聞,フェイクニュースはオンライン

tageszeitungen

新聞マーケティング協会(ZMG: Zeitungs Marketing Gesellschaft)によると,新聞に掲載されているニュースの内容は信頼に値するという人は46%で最も多く,続いて公共テレビ放送(23%),公共ラジオ放送(10%),インターネット(8%),民間テレビ・ラジオ放送(3%)という結果が出ています。

しかし,発行部数は減り続け,2017年度は1470万部(2012年: 1840万部,2006年: 2100万部,1991年: 2730万部),さらなる下降が続く見込みです。発行部数の減少に伴い総売上高も過去数年は毎年約1%落ち続けており,2016年度は約75億ユーロとなっています。

内訳でも,少し古いデータですが,グラフのように,ほとんどはスキャンダル新聞の Bild です。日刊新聞に限らず,多くの新聞・雑誌社は近年オンライン出版に力を入れ始めていますが,経営の助けにはあまりなっていないようです。日刊新聞の出版社によっては,定期購読を勧めるセールスキャンペーンが功を奏して,売上部数を増やしている会社もありますが,広告収入が減り続けているため,最終的にはマイナスが続いているようです。
ただ,新聞に掲載されている広告は信頼するという人たちは多いので,新聞広告の訴求効果は高いというのも事実です。

発行部数が最も多いドイツの3大日刊新聞は,Bild-Zeitung,Süddeutsche Zeitung,Frankfurter Allgemeine Zeitung(FAZ)ですが,評価も高い全国新聞のフランクフルター・アルゲマイネ社にしても2014年から2015年にかけて1500名以上の従業員が削減されましたが,半分ほどは編集スタッフでした。

british newspapers w640時代のキーワードはオンラインと国際性

ドイツ新聞発行連邦団体(BDZV: Bundesverbands Deutscher Zeitungsverleger)によると,1996年にはまだ(すでに?)41紙あったインターネット新聞が2014年には662紙に増え,読者数と共にまだまだ確実に増えるようです。

また現在,ドイツで発行されている外国語の新聞は125紙。英国・米国系の英語新聞が勝ってはいますが,当然ながら在独外国人の人口を反映し,トルコ新聞 "Hürriyet" などは毎日2万3000部を売り上げる日刊新聞に成長しています。
数年後には中華新聞がトップを飾るかもしれません。

 

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ドイツの雑誌  -  少ない発行部数,短い発行期間,それでもバラエティーに富み,種類は増えている雑誌の世界

Ichiro Nagata ドイツ生活の手引き 2025年06月10日

ドイツのメディア


statistics zeitschriften

ドイツの雑誌

Zeitschriften in Deutschland

 

週刊誌の世界は,大きく分けると,売れるジャンルは世界共通かも知れません。(ちょっと古いデータですが)左のグラフは個別の雑誌の売上におけるドイツ国内トップ25誌です。

① テレビ番組
② 読みやすい総合雑誌
③ 読み応えのある政治・経済が中心
④ 女性雑誌
⑤ 自動車・モータースポーツ
⑥ 健康・旅行・ファッション・映画・スターなど

ここまで(25位)見ると,断然テレビ番組雑誌が独占しているように思えますが,実は自動車・モータースポーツがトップで雑誌の全発行部数の20.8%,続く20.6%がテレビやラジオなどの番組雑誌となっています。その後に,女性週刊誌(10.3%),住まいと庭(10.2%),ニュースジャーナル誌(7.7%),女性月刊誌(6.3%)と続きます。

ドイツでは年間1500種類の定期雑誌が発行されていますが,20年前より約500誌増えています。ディジタル印刷技術の進歩により,部数が少なくても割安で印刷できるようになり,また多様になった個人の趣向を反映して雑誌の種類は増え続けていますが,発行総部数は毎年少なくなっています。

2017年度に発刊した新しい雑誌は87誌,対して廃刊された雑誌は53誌,2001年度の1178誌に対して35%も多種の雑誌が発行されています。
ニュース雑誌では,以前までは大学生のバイブルのようなシュピーゲル誌の独占でしたが,20余年前にフォーカスが発行されてから,ようやく競合ジャーナルが出てきた感じです。
最近は,列車内でのビジネスマンも席につくなりノートブックを広げる人が多いですが,しばらく前までは全国新聞または,雑誌としては,Der Spiegel, Der Focus, Die Wirtschaftswoche, Der Stern などが目につきました。

やはり,ニュース誌に限らず,年々日々,ほとんどの週刊誌の実販売数は落ち,発行部数を伸ばしているのはわずか数誌。ここでもテレビ番組と女性雑誌ですが,その中で「田舎生活の魅力」専門誌が成長を続けていると言います。先日も,都会生活者が増えているのに何故?という感じで,田舎指向のトレンドがテレビで議論されていました。都会に生活して,田舎に住む気などないのに,そういう田舎・緑・庭の手入れ・家の改築など,自然と木の匂いを感じる雑誌を読む人たちが多いことが紹介されていました。


大多数の企業人に相当する,中小企業に従事しているミドルクラスが購読している週刊誌

Der Spiegel

spiegel w300パリから来た(大阪の)友人が「ドイツ人はやっぱインテリやなぁ。むずかしそうなことがびっしり書いてあるやん。フランスのL'Express みたいな週刊誌やろうけど,やっぱフランス人かなわんで。全然ちゃう」と驚いたシュピーゲル誌(ドイツ語なので彼は勿論読めませんが)。これでも以前と比べる とページ数は減り,広告などの大きい写真ページが増えています。

いずれにしてもニュース誌としてドイツだけではなく,ヨーロッパ全土で最も 多い発行部数を有する,名高い週刊誌です。本社はハンブルク。1947年の創刊以来,指導的メディアとして着実に伸びてきたように見えますが,度々政治の スキャンダルを暴くため強い敵に阻まれながら(1962年のシュピーゲル事件が有名)報道の自由のために戦い続けてきたドイツの指導的メディアです。設立 者でジャーナリストのルドルフ・アウグシュタイン(Rudolf Augstein)が寄与した基盤が大きいといわれます。

>>> Spiegel Online


focus

focus w300シュピーゲル誌へのニュース誌独占に対する挑戦として1993年に誕生した週刊誌ですが,競合するというよりも共存を狙って発行したようです。ブルダ財閥とも呼ばれる出版社 Burda は,数多くの新聞・雑誌を出版しているドイツのメディア王です。

フォーカス誌自らシュピーゲル誌を意識していると公言していますが,シュピーゲルが政治・経済問題の深い批評を重視しているのに対し,フォーカスは日常の問題や生活のヒントなど,やわらかくとっつきやすいテーマを主とした構成に移りつつあります。
政治的には,やや保守的,ややリベラルという評です。本社はミュンヘン。

出版者のひとりで編集長でもあるマークトヴォルト(H. Marktwort)によるコマーシャル標語 "Fakten, Fakten, Fakten"(事実)が有名。
現在50万部弱の発行部数ですが,このわずか数年(2008年以来)で3割以上も購読者が減り,編集長の解雇も議論されています。

>>> online focus


stern

stern w300戦後まもない1948年にハノーバーで創刊,以来,写真がきれいで読みやすいシュターン誌は,木曜日はシュターンを買う日,という固定ファンがとても多いベストセラー誌でした。でした,と書くのは,近年,といってもこの20年ほど前から非常に多くの種類の週刊雑誌が発行され,人々の趣向も多様になっているからです。
グラビア雑誌なので,フォーマットも他の週刊誌よりもやや大きく,トピックスごとの写真が,ニュース性の高いものでも芸術的ですらあります。

政治的には左寄りと云われますが,分からないので何とも評の仕様がありません。
内容的には,報道写真,フォトドキュメント,フォトジャーナリズムにおいてドイツでは突出した個性を示し,毎号毎号の写真の素晴らしさで多くの人たちを弾きつけてきています。

また,ゲアハート・ハーデラー(Gerhard Haderer)という人の存在を知ったのもシュターン誌からでした。毎号,裏表紙の裏(表3)に掲載される風刺画は,鋭いテーマ性もさることながらユーモアにあふれ,絵としても非常に繊細なので,しばらくの間切り取ってファイルにしていた記憶があります。ドイツ人だと思っていたらオーストリア人でした。

>>> stern


Zeit Magazin

zeit-magazin w300芸術や社会の傾向などを別の視点から見ているような,ニュース性を重視しないアート・アカデミックな感じの雑誌です。
Design muss da sein と云われるように,デザイン雑誌というか,記事全てをデザインで包み込み,ファッションをリードする知性を感じます。好みもありますが,分刻みの社会の動向を追いかけるように,または追いかけられるように,ニュースメディアを見聞きしても,真の深いものはいつまで経っても見えてこない気がします。そのようなメディアが溢れる中で,ZEIT MAGAZIN はとても貴重な存在です。

新聞 ZEIT の発行者である元ドイツ首相ヘルムート・シュミットの意向がどれほど反映されているのか察しかねますが,政治家でもなく知識人にも入らず,ドイツの頑固さに釘を刺し続ける頑固な95歳の賢人が何かを訴えていると想像すれば,新しいドイツ像も浮かんでくる。そんな気がしないでもありません。

>>> Zeit Magazin

 


Wirtschaftswoche - WiWo

wirtschaftswoche w300証券株式や世界企業の動向を知りたい企業人にとっては購読すべき経済誌。
1926年に創刊といいますから老舗です。編集本部はデュッセルドルフ。デュッセルドルフとフランクフルトの証券取引の最新情報と分析が毎号詳しく書かれています。

リクルートを支援するために毎年掲載している500大学ランキングなども,ドイツ企業は重宝しているようです。また,時代の流れに応える形で,環境にやさしいグリーンな世界に寄与するポータルも2013年から開設しています。

>>> Wirtschaftswoche
>>> WiWo Green

 

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ドイツのマスメディア

Ichiro Nagata ドイツ生活の手引き 2025年06月10日

ドイツのメディア


newspaper

ドイツのマスメディア
Deutsche Massenmedien


ドイツは連邦国家のため,メディア,文化,教育制度などにおいて州ごとに多少の違いがあります。特に,戦後,英国のBBCを手本に新たな放送が始まったテレビ・ラジオ放送においてはドイツの地方の特色が大きく表れています。

報道・言論の自由に対しては,ドイツ基本法(憲法)で保護され,世界的にも高い水準にあります。ドイツに限らず,社会・政治に対するマスメディアの影響は非常に大きいですが,特にドイツでは過去100年の内に,民主主義体制,第一次世界大戦,ワイマール共和国,第三帝国,第二次世界大戦,東西ドイツ,東欧との鉄のカーテン,学生運動,ドイツ統一などを短い間隔で経験して来たので,マスメディアの使命・自由を尊重すると共に,国が行うべきメディアの暴走・偏重に対する管理の重要性への認識も高いようです。

新聞や雑誌などは約500年の歴史を有しています。ドイツ日刊紙の3大全国新聞は,Frankfurter Allgemeine Zeitung,Süddeutsche Zeitung,Die Zeit です。しかし,発行部数から見ると,Bild Zeitung および類似した新聞の方が数倍も多いといいます。スポーツ・セックス・スキャンダルが売れるのは何処も同じです。
地方新聞は2014年現在335紙。日刊新聞の総数は約350紙で総発行部数は約2500万です。インターネットの普及の煽りを受け,印刷媒体の新聞・雑誌は世界的に苦難に立たされていますが,ドイツも例外ではなく,リーマンショックと若い層の活字媒体離れを受け,2009年以降急激に削減されました。現在では年齢を問わず,約70%の人たちがオンラインでニュースを読んでいます。

ニュース週刊誌で最も高い発行部数を有しているのは,Stern,Der Spiegel です。発行者では,Heinrich-Bauer-Verlag,der Axel-Springer-Verlag,Burda,Gruner+Jahr (Bertelsmann) です。特に,アクセル・シュプリンガーとベアテルスマンは,新聞・雑誌だけではなく,テレビ・ラジオの放送でも大きな成功を収めています。少数のメディアの独占により,言論操作の危険性が指摘されていましたが,最近はネットでの自由な討論が活発になり,独占メディアの危険性に対する議論はやや弱まった感じです。

より多くの人々に訴える強い力を持っているのは,今でもテレビとラジオです。ラジオ放送(1920年代開始),テレビ放送(1950年代開始)共に公共放送(ARD/ZDF)のみでしたが,1980年代末から民間放送が許可されて以来,多くの放送局が誕生し,現在では430局がドイツ全土でラジオ番組を放送しています(多くは小さな地方放送局)。

ドイツの新聞
ドイツのテレビ
ドイツの雑誌

 

 

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推薦サイト・推奨ブログ

Ichiro Nagata ドイツ生活の手引き 2025年06月10日

Deutschland VS Japan
ドイツと日本

sandra web w400考えてみると,ドイツや日本人に限りませんが,海外生活を始め,言葉も分かり始めると,多くの人たちがその土地の人たちと自分の母国を比べ,あれやこれやと民俗学的な意見を述べ始めます。ジャーナリストや大学の先生たちの意見は説得力にあふれ,一般の人たちもブロガーを筆頭に,あらゆる独日比較を発信するようになりました。

異なった文化圏に生活している「人々」の観察は,特に海外に住んでいると永遠のテーマでもあるのですが,実際はほとんどの人たちは生れ落ちた場所の血から一生逃れることはできないので,反対側の「相手の身になって」周りを見ることはできません。できないけれども大切なことなので,専門家や一般の人たちの意見が飛び交うわけですが,質や信憑度を測ることも時に困難になってきます。

そういう中で,自分の生まれたアイデンティティーにやや距離を置いて観察できる人たちがときどきいます。彼らは,他人の偏見はもちろん,自分が持っている偏見にさえも,しっかり気が付いています。そしてそれらを普通に語れるということは,やはりその人の人間性というかパーソナリティーが優れていると思わざるを得ません。
サンドラさんが気づく,なんでもないような小さな独日の違いには,多くの人たちが見過ごしている,または誤解している真実が詰まっています。
そして,違いを語りながら,本当は日本人に警告を発しているのではないかとも思えるのです。
偶然に見たWEBサイトですが貴重な逸品です。

half-sandara.com 

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妊娠と母親の保護

Ichiro Nagata ドイツ生活の手引き 2025年06月10日

家族と子ども


baby妊娠と母親の保護
Schwangerschaft und Mutterschutz

海外での妊娠と出産。歓びの影で不安が多いことも察します。家庭も裕福,旦那さんも親切,婦人科の医師からも十分な情報を得ている人でも,不安材料が多少はあるでしょうから,恵まれない状況にいる人の不安は察するに余りあります。

ドイツは一応社会保障が整っている国といえるので,まずは公的なサービスや法律を調べたいものです。
自治体は主に次のような問題に応じてくれます。

  • 妊娠関連の情報提供と相談
  • 妊娠期間および出産後の経済的・社会的な支援
  • 労働法(妊娠期間,出産後の育児休暇)
  • 妊娠中絶
  • 託児

特に他人に言えないような問題がある場合は,役所だけではなく,母子厚生局,家族保護協会,協会,福祉団体,医師などが無償で相談に乗ってくれることを留意しておきましょう。希望に応じて,匿名で相談を受けることもできます。
妊娠中および出産後は,助産婦または医師のケアを無料で受けられる権利があります。妊娠が分かった時点から4週間ごとに, 32週目以降は2週間ごとに助産婦・医師のケアを受ける必要があります。
職業を持っている女性は,母性保護法に沿って,出産前の6週間および出産後の8週間は働くことが禁止されますので,実質,有給休暇になります。また,妊娠が分かった時点から,1日8.5時間以上の就労および重労働は許可されません。重労働とはどの程度かなどについては,雇用者または上記の支援団体にお問合せください。

>>> Mutterschutzgesetz(母性保護法について): ドイツ語(PDF: 1.61 MB)
>>> Schwangerschaftsberatung(妊娠に関する助言): ドイツ語(PDF: 1.2 MB),英語(PDF: 1.12 MB)
>>> Bundesstiftung Mutter und Kind(母と子の連邦基金): ドイツ語(PDF: 276 KB),英語(PDF: 294 KB)
>>> Broschüre zu Elterngeld und Elternzeit(育児補助金と育児休暇期間について): ドイツ語(PDF: 2.42 MB)

Elterngeld und Elternzeit
育児補助金と育児休暇期間

育児休暇は,出産後の育児および職の維持を保証するために設けられた法律です。育児休暇は最大3年間(子どもの3才の誕生日まで)です。この間,母親は働く必要はなく,雇用者の解雇からも保護されています。母親と父親のいずれか,または両親が得ることができ,母親が未成年の場合は祖父母でも同居ならば,育児休暇の請求権利があります。

育児補助金は,職業を持つ持たないにかかわらず,すべての母親に対して供与される補助金です。

  • 月給の約3分の2(最低額は300ユーロ,最高額は1800ユーロ)
  • 12ヶ月間支給
  • 母親と父親が育児を分割した場合,最大14ヶ月支給
  • 無職だった人にも支給されます

日本人の場合,基本的に育児補助金を受けられるのは永住権の保有者です。短期の滞在許可・労働許可の保有者は,別途問い合わせてください。
また,自動的に支払われるわけではありませんので,いずれのケースにおいても書面による申請が必要です。

Kindergeld und weitere Leistungen
児童手当などの補助

保護者は,子どもが18才になるまで児童手当を請求する権利を有します。18才以降であっても,学校や実習などを受ける場合は25才まで支給されます。対象となるのは,ドイツ国民とEU諸国民に併せ,アイスランド,リヒテンシュタイン,ノルウェー,スイスの国籍を持った人たちです。
支給額は2021年1月から,第一子(219ユーロ),第二子(219ユーロ),第三子(225ユーロ),第四子以降(250ユーロ)に上げられています。また,給与・収入から扶養控除が適用されるので所得税も少なくなります。

その他にも,低収入家族の育児支援として,必要に応じて別の児童手当も支給されています。

Kinderbetreuung(育児サービス)

3才まで:
Krabbelgruppen(はいはいグループ)
Tagesmütter und Tagesväter(保育ママ・保育パパ)
Spielkreise(お遊びグループ)
Kinderkrippen(託児所)
altersgemischte Kindergärten(異なった年齢の子どもの混成幼稚園)
3才から小学校入学まで:
Kindergärten(幼稚園)
Schulvorbereitende Einrichtungen(小学校入学準備施設)
Tagesmütter und Tagesväter(保育ママ・保育パパ)
小学校入学後:
Ganztagsschule(全日小学校)
Hort(放課後の保育)
Hausaufgabenbetreuung(宿題の指導)

Krisenhilfe für Familien
家庭の危機への助け

暴力をはじめとする家庭内問題が起こった場合は,専門的な支援を必要とします。
ドイツの各自治体で,専門的な援助が,無料・匿名で提供されています。

 

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